元々の発端としては、「家で5.1chサラウンドが聞きたい」ということだったんですが、いろいろ調べてみた結果、5.1chとは何ら関係のないbluetooth環境を構築することにしました。
もくじ
初期調査
目的
ずんだホライずんが5.1ch対応するということで、おうちで5.1chサラウンドの動画を見て楽しめるようにすること。
また、パソコンとテレビのどちらからも音が聞こえること。
検討した手段と結果
- ホームシアターシステム
- あまり規模の大きいシステムを構築するほどの場所がないことと、マンション住まいなのであまりドンドン音させたくないので断念。
- サラウンドヘッドフォン
- ソニーのMDR-HW700DSはかなり良いかと思ったんですが、発売が既に4年前で、対応している規格がもはや時代遅れになりつつあるため躊躇。ネット上でも新機種を望む声がちらほらあるんですが、店頭でも展示場所が追いやられており、サラウンドヘッドフォンという分野が既に終わりつつあることを感じたため今買うべきではないと判断して取りやめました。
- ソフトウェアサラウンド + bluetoothヘッドフォン
- というわけで最後にたどり着いたのがこの選択肢。5.1chサラウンドを実現する部分と、スピーカーの部分を別に用意することにしました。
ソフトウェアサラウンド
いま、無料でソフトウェアサラウンドを実現する仕組みはいくつかあります。
- windows 10の「立体音響」機能を使う(Windows Sonic for Headphones)
- RAZER SURROUNDの無料部分
windows10の標準機能が悪いというわけではないんですが、いまいち効いているかどうかを実感できる仕組みがなかったので、より分かりやすく効いていることを実感できるRAZER SURROUNDを導入することにしました。
この辺は定量的・定性的に評価できる仕組みがあれば良かったんですが、どうもyoutubeのテスト用動画と称しているものはyoutube側で2chに丸められているらしく効果が不明瞭で…。
テストはこことかで聞けるやつがちょっとマシかもしれないです。
購入した製品
ヨドバシに行って店員が勧めるものを買う、という何も考えない作戦に出ました。
音楽用のものでは遅延がひどい、というのは前提知識として得ていたので、「テレビと繋いでテレビ音声を聞きたい」と伝えて、遅延の少ないものを選んでもらいました。
その結果購入したのは2点。
- bluetoothヘッドフォン
- MDR-1000X (Sony)
- bluetoothトランスミッター
- PTM-BTLLT (プリンストン)
bluetoothトランスミッター
パソコンはbluetooth送受信できますが、テレビからの音声を受けるために必要でした。
まず店員さんが真っ先に選んでくれたのがbluetoothトランスミッター。PTM-BTLLT。
aptX Low Latency対応のトランスミッターです。
そこそこ安いですがかなりチャチイ作り。
他の製品はバッテリー駆動したり、送受信両対応だったりしますが、こいつはそんな機能一切なし。
漢のUSB給電専用バッテリー無し、漢の送信専用(受信専用機がべつにあります)、漢のボタン類一切無し。
操作が難しいなんて一切言わせません。だってボタンついてないもん。
ただし1点良い機能があります。
なんとこいつ、接続コーデックによって電源ランプの色が変わる。そして、aptXとaptX Low Latencyを区別できる。
すばらしい。この点はすごく褒めます。
逆にダメな点もあります。このあたりをガマンできるならコレで良いと思いますが、そうでないなら、他のトランスミッターを検討したほうが良いかも。
- いちどペアリングが切れると、電源を抜き差ししないと再ペアリングできない。また、ペアリング先を覚えない。
- USB給電先によっては音声にノイズが入る。特に自分のテレビに付いている外付けHDD用の端子は非常に質が悪い。
bluetoothヘッドフォン
低遅延ということで店員さんから提示されたのは以下の2つ。
- QuietComfort 35 (Bose)
- MDR-1000X (Sony)
どちらもノイズキャンセル機能を持ったわりとフラッグシップに近い機種ですね。
それぞれ何度か試させてもらったところ、確かにスマホ(Android)からの遅延は分からないレベル。
QuietComfortの方が好きな音が出ていた気がするのでそっちが良いかと思い、カタログスペックを確認させてもらったところ、なんとほぼ非公開。
aptXにも対応しているかどうか怪しいというので、MDR-1000Xを選ぶことに。
とはいえ、MDR-1000Xもカタログ上aptXの対応は書いてあるもののaptX Low Latencyへの対応は記載がない。
帰ってから試したところ、MDR-1000XはaptX Low Latencyに対応していない。
もういちど言います。MDR-1000XはaptX Low Latencyに対応していません。
多少残念ではありますが、コーデックの対応うんぬんよりも大事なのは自分の感覚です。
実際、aptXでは通信できていることをトランスミッター側のインジケータで確認できますし、これで良いならそれで良いのです(?)。
テレビの音声を聞いてみたところ、話者の口に注意していると、少しズレているのがわかるレベル。
感覚的には100ms前後?の遅延が出ているものと思います。
とはいえ、話者の口に注意して見ることなんてなかなかないので、実用上は違和感なくテレビが見られます。
aptX Low Latencyなら仕様上さらに半分は遅延が軽減するはずなので、少し残念ではありますが…。
というものの、ヘッドフォンでaptX Low Latencyへの対応を表明しているものって今のところ全然なくて、そこで選択肢を絞るとまともに選べなくなるんですが。
PCから視聴するときは恒常的な遅延なんてさらにどうでも良くて、再生ソフト側で補正かけて再生すりゃいいんですしね。
音質面はかなり良いもので、ノイズキャンセルなんて本当に全然何も聞こえなくなります。
まぁ、外で使う予定はぜんぜんないので、扇風機の音が消える程度ですけど。
まとめ
というわけで、ソフトウェアサラウンド + bluetoothヘッドフォンの環境を手に入れました。
これでずんだホライずんの5.1ch方式の動画が公開されても大丈夫です。ずんずんできます。