去年も似たような記事を書いたので、今年もVTuber業界について考える記事から始めていきたいと思う。
2019年、一年を通してVTuber業界にはいろいろな出来事があった。良い事も悪い事もあった。
悪い出来事はとにかくVTuberの裏事情が表沙汰になるニュースが頻発したこと。企業の運営体制に対する問題が浮き彫りになったり、「魂」が明確な契約違反に踏み出すケースもあった。
そんな中でVTuber業界は細分化を極めた。「キャラクターがイロモノ」という意味ではなく、「目指す方向性が最初から全然違う」という意味で。
雑談や流行のゲーム配信を主軸に置くもの、音楽活動・アイドル活動を主軸に置くもの、個性的な企画に精力を注ぐもの。これらの分類は2018年にはすでにあったが、2019年には更にそれぞれの中で細かく分野が分かれたように思う。
2019年に有名になったVTuberは後発の利を生かして急成長した者が多く、強い実力と効率的なプロモーションが活動を支えているように見える。一方で活動が思ったように反響を得ずに引退していくVTuberは数知れない。
興行的な方面では、DIVE XR FestivalやFAVRIC、V-RIZINのような大型リアルイベントの開催が目を引いた。
自分はというと、応援しているVTuberが何人か引退してしまったり、逆に推しが増えてしまったりした。
そして個人的に感じたのが、バーチャルライブに対するノウハウの向上。いわば、2019年はVRライブ元年だった、ということ。
リアルイベントで言っても、先述した大型リアルイベントの他にも秋葉原エンタスでは日々さまざまなイベントが開催され、DMM VR THEATER YOKOHAMAでもいくつかのVRグループがライブを開催した。xRライブイベントのTUBEOUTは池袋HUMAXシネマズ等で何度も開催され、大晦日には大型カウントダウン音楽フェスTUBEOUT COUNTDOWNも無事成功を収めた。面白いところでは中京テレビが後援のナゴヤvtuberまつりなんていうイベントもあった。
バーチャルイベントも動画配信のみならず、様々なイベントプラットフォームが生まれた。
元々存在していたclusterやVRChatに加え、Oculus Goや最近スマホにも対応したSHOWSTAGE、Oculus Go/Quest対応のVARK、スマホ特化のINSPIXなど。
これらのライブイベントの成功により、VTuberがライブイベントを通じて集金するモデルも徐々に生まれつつあるし、視聴者側もライブイベントを楽しむノリが根付いてきているように見える。
2020年、そろそろ「VTuberは発展途上です」という言い訳ができない年になってきた。
成功したVTuber、成功したイベント、成功したプラットフォームがきちんと登場した今、後発で失敗するものは単に実力・ノウハウ不足でしかない。
今年はより淘汰が進み、成功者はより高みへと成長し、失敗者はいつまでも低空飛行し続けるような年になるように思う。
自分の推しているVTuberは多くがライブイベントに強いアイドル系で、下積み期間が終わり飛躍の一年になるタイミングが来ていると思うので、きちんと成功する姿を見せてほしいな、と思う2020年の元旦であります。