美味しい店を探すポイントはいくつかあります。
“自家製”を掲げる店もその一つです。
自家製パン。
手作りケーキ。
こういった言葉が並んでいるお店はほとんどの場合美味しいです。
ラーメン屋でも麺を”自家製麺”する店があったり、喫茶店でも豆を”自家焙煎”する店も多いですよね。
郊外のお店になると、”自家製野菜”で料理を振る舞ってくれるところもあります。
さてそもそも、”自家製野菜”は美味しいんでしょうか。
よく考えてみれば、別にそんなことはないはずです。
料理店は料理を作って提供するのが主な仕事で、野菜を作ることではないです。
野菜は食材であって、農家から買えば良いのではないでしょうか。
パンはパン屋さんの方が美味しいですし、ケーキはケーキ屋さんの方が美味しいです。
だって、農家や、パン屋さんや、ケーキ屋さんの方がその道一筋でずっと仕事をしているのですから。
でも、”自家製”を掲げる店は美味しいです。
なぜか、と考えてみるとおそらく、その店の料理へのコダワリが強いから、コダワリの強さを示すキーワードだからだと思います。
残念ながら、全ての飲食店が料理にこだわっているわけではありません。
お店を経営するうえで何を重視するか、というのは店の自由ですし、どのようなスタイルでもお客さんが来て十分にお金が儲かれば店は存続できます。たとえ味が悪くても。
そこで、”自家製”というのを掲げているお店は、少なくとも食材にこだわっていることが客観的にわかるわけです。
食材にこだわっていれば、当然料理の味にもこだわっているでしょうし、高確率で美味しい店を引き当てることができる、という理屈です。
さらに言えば、”自家製”というのは手間のかかるキーワードです。
似たキーワードに”○○産”や”最高ランクの食材”、”○○種類食べ放題”などがありますが、これらは逆に危険度が高いです。食材の仕入れさえ出来れば良いからです。人気の食材で客を呼び込むだけ呼び込んで、別に料理にはこだわらない、というタイプのお店は結構存在します。
“自家製”の場合、単に仕入れれば良いわけでなく、日々パンや、ケーキや、麺を作る必要があります。口先だけで客を釣ろうというには手間がかかりすぎます。
と、いうわけで”自家製”を掲げるお店は美味しいことが多いので、お店選びの参考にしてみてください。