2019年、2020年と、年初にVTuber所感を書いてきたので今年も書きたいと思います。
2020年、あらゆる業界がそうだったように、VTuberにもコロナ禍が降りかかりました。
開催されるはずだったリアルイベントはいくつも消え、一時期はオンラインイベントですら「スタジオに集まるのも危険だ」と言って中止したものもありました。
そんな中、それぞれのVTuberが「配信中心」か「ライブイベント中心」か、というスタイルの違いによって今年の明暗は分かれたかな、と思います。
もともと家で個人配信を中心に活動している人にとっては、おこもり需要の拡大で視聴者が伸びたように思いますし、逆にライブイベント中心のアイドル系VTuberは思うような活動ができず伸び悩みました。
アイドル系VTuberにとっての2020年の大きな象徴はやはりLife Like a Live!、通称えるすりーでしょう。総勢67名が出演する超巨大イベントは、これまで独立した活動がほとんどだったアイドルグループの垣根を壊し、終了後も多くの交流が見られてとても良いです。
自分としては年のはじめにブログで紹介したグループが揃いも揃って出演するので、「こういうの待ってたんだよ!」って思いました。
もう少し自分の話をすると、金の使い方を考えさせられた一年でした。
先述の通りライブイベントが急激に減っていくつもの払い戻しを受けたので、多少お金が余りました。
一方でVTuberが思うように活動できない姿を見ているとなんとか支援をしないといけないと思い、各種プラットフォーム上で投げ銭をする機会が増えました。
しかし年末になるにつれイベントが復活し出費が増え、投げ銭に割けるお金がなくなりました。
はたしてVTuberはどうやってお金を稼ぐのが「健全」なのかな、と思ったりします。
あとは炎上案件の多さですかね。
企業勢の脇の甘さが頻繁に露呈しました。配信者個人の問題であったり、会社の姿勢そのものが問題であったり、様々な燃え方をしました。
一方で、炎上してなお人気が衰えない姿を見て、もはやVTuber業界は大きく動かないのかな、などと思いました。
それとPINK PUNK PROを代表としたエロ系VTuberの台頭も目を引きましたよね。…ね?
これまでの「話題性のためにエロ系配信に手を出す」というようなスタイルではなく、「そもそもエロ配信がやりたくてVTuberになる」というタイプの出現。
あとVTuberというジャンルに当てはまるのかは分かりませんがVR風俗X-Oasisもサービスインするなど、バーチャルという盾を利用した安全な(?)エロ業界が生まれ始めているんですね。
いや、自分は見てませんけども。
さて2021年のVTuberですが、もうわかんないですね。
もはや広がりに広がりすぎていて、ひとくくりで語ることができるものではなくなってしまったと思います。
大局の話をするなら、もはやにじホロの2大企業は盤石で、にじホロの中での競争はあっても外側からこれらを抜くような存在はおそらく出ないんじゃないでしょうか。というかもう「にじホロと同じフィールドで張り合おう」と思っているVTuberや企業は居ないんじゃないですかね。
それぞれの個人や企業が、最初から別々の場所で活動しているように見えます。
そういう意味で、今年も「新しいVTuber」は何かしら出てくると思いますし、楽しみではあります。
一方で今のVTuberは天井が見え始めたというか、「大きく飛躍」というのが望みにくくなってきたのではないかな、と、思ってしまう2021年です。