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【2022年6月更新】2021年6月、VTuberの切り抜き動画はどこまで公認されているか

投稿日:2021年6月15日 更新日:

はじめに

VTuberの切り抜き動画文化はますますの広がりを見せ、「配信は見ていないけど切り抜きで追ってる」という視聴者も増えてきました。
「動画の切り抜き」というのは著作権的にグレーゾーンで、許される範囲は各著作者のさじ加減によります。
ここで、有名なVTuber運営会社の二次創作ガイドラインをまとめてみましょう。
なお、キズナアイ株式会社およびどっとライブは現在有効なガイドラインが見当たりませんでした。

【2022/06/16加筆】

2022/06/15、ホロライブが切り抜き動画に関するガイドラインを新たに作成しました。
これを受け、この一年の各社のガイドラインの変化を確認し、以下の内容を更新します。

ホロライブが明確に収益化を許可したことで、今後業界として収益化を認める方向に動く可能性があります。
しかし、VTuberの所属する企業ごとに姿勢が異なる、ということはしっかり認識して、各社のガイドラインを遵守して活動するようにしましょう。

出典

すべて2021/06/15に確認したものです。

2022/06/16に再確認しました。

各社まとめ

にじさんじ ホロライブ 774 inc. のりプロ Re:AcT VOMS
二次創作の許諾 認める 認める 認める 認める 認める 認める
切り抜き動画の扱い 直接言及 明言していない直接言及 「改変物」に該当 直接言及 「改変物」に該当 直接言及
YouTube収益化の許可 明確に禁止していない 許可、ただし営利目的・法人利用は禁止 商用利用は事前承認 収益化禁止 過剰に利益を追求する場合や事業性の高い営利目的での利用は禁止 非営利目的は許諾
元動画の記載 記述なし 記述なし必須 記述なし 必須 記述なし 必須
カットしただけの動画 二次創作とみなさない 記述なし 記述なし YouTubeへの投稿禁止 記述なし 投稿禁止
その他記載 他者の著作物が含まれる場合は権利者から許諾を取ること 切り抜き動画チャンネルの登録制。別途音楽ガイドライン有り タレントにバグがあっても保証しない 犬山たまきは女体化しないこと わいせつなコンテンツは禁止 元動画が非公開・削除された場合は速やかに削除すること

補足

切り抜き動画は二次創作か?

そもそも切り抜き動画は二次創作物でしょうか。
774 inc.やRe:AcTのガイドラインには、「改変物」の定義に「著作物を変更、切除その他改変して作成したものであって、二次的著作物に該当しないもの」とあり、さらに「二次創作物」とは「改変物および二次的著作物」である、とあります。
つまりこの二社は、切り抜き動画は二次的著作物ではないが、二次創作物であるという立場を表明していると取れます。

また、数社が「単にカットしただけの動画」を明確に区別しているので、字幕やテロップ・SEを付けた切り抜き動画は二次創作物と捉えて良いと思います。

結局、収益化はして良いのか?

結論から言えば、VTuberの所属する会社によります。
段階は大きく3つ。

  1. 収益化禁止:のりプロ・774 inc.
  2. 営利目的は禁止:ホロライブ・Re:AcT・VOMS
  3. 明確な記載なし:にじさんじ

明確に禁止あるいは事前承認としているのりプロや774 inc.は分かりやすいです。
一方で「営利目的」は禁止とするホロライブ・Re:AcT・VOMSは、つまりどういうことでしょうか。
VOMSのガイドラインに以下の記載があります。

個人または法人ではない団体の、非営利目的における、切り抜き動画の作成を許諾します。
広告等の収益によって、制作費、原材料費程度の対価・利益を得る場合においても非営利の範囲内とします。

すなわち、制作費を考えてプラマイゼロ程度のおこづかい稼ぎは許す、ということです。
もちろんこれはVOMSの基準であり、他社がどこまでを非営利とみなすかは各社の判断ですが、YouTubeの収益化設定をハッキリと禁止しているわけではない、と考えて良いのではないでしょうか。

特ににじさんじに関しては事実上黙認されていると見ていいと思います。

また、ホロライブは2022年6月に切り抜き動画の収益化をはっきりと許可しました。
ただし二次創作全般として営利目的を禁止しているので、組織的に切り抜き動画を作る、たとえば会社を設立したりすることは避けるべきでしょう。

にじさんじの規約は厳しいのか?

最新の規約には以下の文面が加えられています。

当社が独占的に著作権を有しない(またはこれを有しなくなった)コンテンツや当社が独占的に著作権を有しない作品を含むコンテンツを原作品とする二次創作活動(たとえば、第三者の著作物を含む「ゲーム実況動画」や「歌ってみた動画」を基に作成されるいわゆる「切り抜き動画」の投稿などがこれに当たり得ます。)をする場合は、二次創作作品の収益化投稿(「YouTubeパートナープログラム」などのシステムを使用して、収益を得られるような形式で二次創作作品を配信プラットフォームに投稿することを意味します。)の可否を含め、みなさまが自らの責任で権利者から許諾をとる必要がございます。

「みなさまが自らの責任で権利者から許諾をとる必要がございます」などと書いてあり、事実上これは切り抜き動画の投稿ができないと言っているに等しいのでは、という気もします。
他社にはこのような記載がなく、にじさんじだけ特別厳しい規約を書いているように見えてしまいます。

たとえばにじさんじの所属タレントが任天堂製のゲームを配信したとします。
にじさんじは任天堂を無視して勝手に切り抜きや収益化の許可を出せない。そういうことです。

しかしこれは、他のVTuber運営会社でも全く同じだと思います。
ホロライブでも、774 inc.でも、任天堂を無視して勝手に切り抜き許可は出せないはずです。

このことについてきちんと文章に書いてくれているのがにじさんじだけ、という話で、にじさんじが特別に厳しいガイドラインを敷いているわけではないと思います。

ホロライブの切り抜き動画に関するガイドラインにも”元動画に含まれる第三者コンテンツ権利者の利用規約等その他関係する規約に抵触しないことを前提”という文言が追加されました。これもにじさんじと同様の規約と考えて良いと思います。

結局、ふつうは何が認められているのか

各社のガイドラインを総括すると、以下のことが言えると思います。

  • タレントが不快に思う動画はだめ。
  • 単にカットしただけの切り抜き動画はだめ。
  • 元動画のリンクは付けよう。
  • 明確に許可されていない場合は収益化はやめたほうがいい。おこづかい稼ぎ程度なら黙認されることもある。
  • ゲーム配信ならゲーム会社、歌配信なら音源製作者のライセンスも確認した方がいい。
  • 元動画が消えたら切り抜きも消そう。

割と文化として認められてるのかもな、という感じがしますね。

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