プログラミング

プログラミングとアルゴリズムのはなし

投稿日:2019年5月1日 更新日:

みんなー!小学校でプログラミングの授業がはじまるよー!!

プログラミングってなんだろう?
プログラミングって、コンピューターに「○○をしなさい」って命令して、なにかの問題を解いたり、ゲームをつくったり、いろいろなことができるんだ!

たとえば、
「1から10までの数字を全部足したらいくつ?」
っていう問題をプログラミングで解いてみよう!

var kotae = 0;
for (var i = 1; i <= 10; i++){
  kotae += i;
}
alert(kotae);

ほらできた!1から10までの数を全部足すよ!!
実際にうごかしてみよう!

んー!うごくね!!
これでプログラミングはバッチリだ!!

でもちょっとまって。
もし、キミがほんとうに小学生ならこれでバッチリかもしれない。
でも、キミが実は中学生だったり高校生だったり、それ以上だったりしたら、「1から10まで全部足して」って言われて、そのまんまのやり方で解いちゃあいけないよね。

上手いやり方を使わなきゃあ。
この問題は、「(1+10)*10/2」で解くべきだよ。

つまり、プログラムで言うと、

var kotae = (1 + 10) * 10 / 2;
alert(kotae);

こう書くのが、中学生以上のやり方ってモンだよ。

ここで大事なのは、「どういう風にやれば、問題が早く解けるのか」ってこと。
そういうことを考えたときの手順のことを「アルゴリズム」って言うんだ。

たとえばプログラミング初心者によく出される、FizzBuzz問題っていうのがある。
これは、1から順に数字を数えていって、3の倍数のときは数字のかわりに「Fizz」を、5の倍数のときは「Buzz」を、さらに両方の倍数のとき(つまり15の倍数のとき)は「FizzBuzz」を出力する、っていう問題。

これを素直に実装すると、たとえば30まで数えるとして、

for (var i = 1; i <= 30; i++){
  if (i % 15 == 0) alert("FizzBuzz")
  else if (i % 5 == 0) alert("Buzz")
  else if (i % 3 == 0) alert("Fizz")
  else alert(i)
}

ってなるんだ。うごかしてみようか。

教科書とかにはだいたいこんな感じのものが載ってるよね。もしくは、中で文字列を組み立てて、15の倍数の判定を無くしているものもある。

でもさ、FizzBuzz問題っていうのは3と5の倍数にコダワってるわけだから、ぜったいに15個ごとに同じ周期でFizzとかBuzzとか出力するわけ。だから、たとえば下みたいな感じで書いたっていい。

for (var i = 1; i <= 30; i+=15){
  alert(i+0)
  alert(i+1)
  alert("Fizz")
  alert(i+3)
  alert("Buzz")
  alert("Fizz")
  alert(i+6)
  alert(i+7)
  alert("Fizz")
  alert("Buzz")
  alert(i+10)
  alert("Fizz")
  alert(i+12)
  alert(i+13)
  alert("FizzBuzz")
}

プログラミングっていうのは、同じ目的に対して、いくつものやり方が思いつくものなの。
一つのやり方が正解で、他のやり方が間違ってる、ってわけじゃあないんだ。
でも、「こっちの方がより読みやすい」とか「より高速に動く」っていう考え方があるの。

プログラミングを学ぶうえで、一つのやり方でプログラムが動いたとき、それが完成じゃなくて、「同じプログラムを、より高速に書くにはどうしたらいいかな」っていう視点を持ってほしいな、と思う。
それがアルゴリズムってやつなんだよ。

-プログラミング

執筆者:

関連記事

GeoJSONで市町村境界をマージして都道府県境界にしたい(実践編)

前々回と前回で問題を整理して、ようやく実践編です。 まず実物のリンク貼りましょう。GitHubに上げました。 今回はGo言語で書いてますが、ポイントがいくつかあります。 ちなみに言語としてGoを選択し …

GeoJSONで市町村境界をマージして都道府県境界にしたい(その2)

GeoJSONのPolygonをマージしたい第2回です。 前回、純粋な多角形の統合ではなくて、領域が被らない多角形の統合になるのでグラフ問題として解くことができるという説明をしました。 今回はどうやっ …

no image

C言語のポインタに関する補足説明

前回、C言語のポインタに関する解説記事を書きまして、そこそこの反響を貰うとともにいくつかの指摘を受けました。 前回の記事では幾つか「ウソではないけど真実と違う」記述がありまして、その点を補足としていく …

no image

“API”をなるべく分かりやすく説明してみる

“API”という言葉が一般にもよく使われ始めています。 しかし、非エンジニアにとっては馴染みのない言葉で、しかも謎の英略語なので、一部の人々からは「APIがなくなった」(=AP …

no image

[C言語]スペースを大量に入れるとバグが直るコードを書いてみた

↓こういうツイートがバズっていたので、実際に組んでみた。 修士の頃、授業の課題でC言語書いてる時にどうしても謎のエラーが出て困っていた。それを見たSE経験(金融系)がある社会人大学院生の同期の女性が「 …