プログラミング

UnityのCompute Shaderに線分と三角形の衝突判定をさせる

投稿日:2019年5月11日 更新日:

はじめてCompute Shader使ってみた。でもあまり性能は出ないのでただの失敗の記録です。

まず元のアルゴリズムはコレ。
線分と三角形の当たり判定 – 富士見研究所

で、これをまず三角形の表裏問わず判定するように改造して、
さらにGPUにやらせるにあたって、きっとif文とかが苦手だと思うのでif文を取っ払ってこう書く。 resultが正の値ならHitしてます。

#pragma kernel LineTriangleHit

struct LTHit
{
    float3 lineStart;
    float3 lineEnd;
    float3 triP;
    float3 triQ;
    float3 triR;
    int    result;
};

RWStructuredBuffer<LTHit> LTHits;

[numthreads(8,1,1)]
void LineTriangleHit (uint3 id : SV_DispatchThreadID)
{
    float3 s = LTHits[id.x].lineStart;
    float3 e = LTHits[id.x].lineEnd;
    float3 p = LTHits[id.x].triP;
    float3 q = LTHits[id.x].triQ;
    float3 r = LTHits[id.x].triR;
    float3 l = e - s;
    float3 n = cross(q - p, r - p);
    float  dists = dot(s - p, n);
    float  diste = dot(e - p, n);
    
    float3 crossPoint = dists / (dists - diste) * l + s;
    
    int r0 = -sign(dists * diste);
    int r1 = sign(dot(n, cross(q - p, p - crossPoint)));
    int r2 = sign(dot(n, cross(r - q, q - crossPoint)));
    int r3 = sign(dot(n, cross(p - r, r - crossPoint)));
    
    LTHits[id.x].result = r0 | ((r1 | r2 | r3) ^ (r1 & r2 & r3));
}

一番のポイントは最後のビット演算なんですが、
r1~r3がそれぞれ線分と三角形の交点から各頂点へのベクトルと各辺ベクトルの外積になっていて(正確にはその符号部分)、
交点が三角形の内側にある場合、この外積はすべて同じ方向を向く。
ベクトルが同じ方向を向いてる=符号が同じ、ということなので、3つの変数の符号が一致しているか見るんですよ。

で、変数の符号の一致を確認する。
たとえば2変数なら “if (x*y>0)”みたいにする。
if文が嫌いなのでビット演算にやらせると、 “result = x XOR y”みたいになる。resultが正なら符号が一致している。
これを3変数に拡張すると、”(x OR y OR z) XOR (x AND y AND z)”で取れるのでそのように書く、というわけです。

とりあえずアイデアとしてはそんな感じで、この処理の速さはともかく、データを流し込む処理に時間食ってぜんぜん性能出ないので封印しようかな。って。

-プログラミング

執筆者:

関連記事

YouTube Data APIをGoogle Apps Script(GAS)から使おう

YouTubeってAPIから色々な情報を取ることができるんですよ。 APIの情報はリファレンスにまとまってるんですが、APIキーだのOAuth2.0だの、使い始めるまでがまぁまぁ面倒なんですね。 で、 …

GeoJSONで市町村境界をマージして都道府県境界にしたい(その1)

前回の続きで、国土地理院の「国土数値情報」っていうオープンデータで遊んでいます。独立した記事なので前回のは読まなくても良いです。 やりたいこと 国土数値情報で提供されている「行政区域データ」は、市町村 …

no image

[python]Windows環境でsubprocessするときは文字コードに気をつけて

pythonは内部の文字コードと実行環境の文字コードが色々絡み合っていて、いろんなところで悪さをする。 特にWindows環境だと、内部はUTF-8で動いているのに実行環境はShift-JIS(正確に …

no image

SwitchBotの温湿度計、防水かどうかでBluetoothのデータの取り方違うぞ

SwitchBotは機器のAPIを公開していて、ユーザーの自作プログラムからBluetooth(BLE)越しにデータが取れたりします。 特に温湿度計のデータを取りたいというニーズは強くて、安価で安定し …

no image

例え話をしないC言語のポインタの説明

もくじ まえおき 巷では「プログラマーになりたい人に初学者にとって、ポインタという考え方がわけわかめ」という話がよくあります。 そこでいろいろな人が「ポインタは住所だ」とか「変数がハコで」とか手を変え …