バーチャルユーチューバー

キズナアイちゃんと春日望さんと

投稿日:

去年の6月に始まったキズナアイ分裂騒動が、KizunaAI株式会社の設立によって終結しようとしてるな、と思うので、久しぶりにアイちゃんについてブログにします。
ブログを書くと長文になり気味なのでなるべくあっさり行きたいんですが結局長くなりそうなのを許してください。

まずKizunaAI株式会社で何が変わるの?何かすっごく体制が違うものになるの?っていうと個人的には別にそうはならないだろうな、と思っていて。だって結局Activ8の子会社として分離しただけだし。事実上Activ8が操縦するプロジェクトっていう立場は変わらないでしょ。とにかく去年起こしたいろいろな問題について、「もう解決するんだよ!」っていうポーズのための株式会社なんでしょ。って思ってます。

で、今回、キズナアイの「魂」、アイちゃん側の言い回しで言うと「ボイスモデル」を公言したっていうのがすごい良いことだと思っていて。

今日、春日望さんがアップロードした動画で本人も言っていたんですが、春日望さんはキズナアイとイコールではない。それは履き違えてはいけない部分です。
役者は登場人物そのものではない。水谷豊さんは杉下右京じゃない。市原悦子さんは家政婦じゃない。茜屋日海夏さんは真中らぁらじゃない。それらと同じように、春日望さんはキズナアイじゃない。

でも「この役にはこの役者しかあり得ない!」っていうお決まりの配役はあるじゃないですか。さっき挙げた人たちみたいな。キズナアイも、春日望なくしてキズナアイは作れないよね、とファンは思っていた。そこをぶち壊されたから去年の騒動が起きてしまった。
そのファンの思いをきちんと汲み取ろうとした成果が「アドバイザー」という役職にあらわれているんだろうなって思います。
この、「役者を公表して、きちんとしたポジションに参画してもらいます」というのを公言したのは今回とてもすごいことで、今後のVTuber業界の転換点になると良いな、って思います。

VTuberも「ネット上の芸名感覚でVTuberやってるから本名なんか出したくない」っていう方がいまは強いと思います。
でも一方で、春日望さんのような声優が、あるいは俳優が、アーティストが、自分のキャリアとして発表することもできずにヒミツの副業としてVTuberをやっている、というケースもあると思うんですよ。

個人的には、「VTuberはキャラクターだ」ということを理解したうえで役者を役者として知りたいです。
だって例えば、面白いマンガを読んだら漫画家が気になるし、素晴らしい歌を聴いたら歌手が気になるでしょう。
別に漫画家や歌手のプライベートを知りたいわけじゃなくて、「誰が作ったのか」「他にはどんな作品を作っているのか」を知りたい。同じようにVTuberの役者も、役者の経歴や他の作品を知りたい。教えてほしいって思います。

まあ、有名所はけっこうな割合で公然の秘密状態になってるんですけどね。

-バーチャルユーチューバー

執筆者:

関連記事

no image

2023年、もうVTuberブームは終わっている

毎年恒例、VTuber界隈の雑感のコーナーです。 まず2022年の振り返りですが、まずはキズナアイの活動休止ですよね。見事な終幕だったと思います。とはあえ歌唱特化型AIキズナちゃんのCevio AIモ …

no image

2019年、VTuberについて思うこと

2017年~2018年の年末年始にVTuberという存在がブレイクして、どういうわけか一年間も流行が続いている。俺はと言えばこのサイトでも岩本町芸能社やキズナアイちゃんについて度々取り上げていて、Tw …

no image

この記事はあなたの夢を壊します(バーチャルTIFの感想)

当日中に書くのもどうかと思ったけど、このモヤモヤを抱えたまま眠りにつくのも難しいので書いてしまおうと思う。 2020年10月の2日から4日にかけて開催されたTIFオンライン2020にはバーチャルTIF …

no image

VTuberの切り抜き動画文化って歪だなって思う

VTuber、なかでもライブ配信中心のVTuberには「切り抜き動画」っていう文化があるじゃないですか。 ファンがライブ配信の一部を切り抜いてtwitterとかニコニコ動画とかYouTubeとかにアッ …

no image

キズナアイの1stライブ “hello, world” がすごくすごかった

まえおき 新年あけましておめでとうございます。 2018年はいろいろなVTuberが生まれ、育った年でしたね。 一年前の年末年始、単なる一過性の流行で終わるかと思われたVTuberは立派に文化の一つと …