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NHK契約の話:日本コーヒー協会の例え話

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いまから例え話をします。

ある世界に「日本コーヒー協会」があって、『自宅でコーヒーを淹れる人は日本コーヒー協会と契約して”コーヒー料”を払わないといけない』と決まっているとします。
なんだかよく分からない世界ですが、例え話なので、ここまではそういうものだとしてください。

さて、「自宅でコーヒーを淹れる人」を特定するのはちょっと難しいです。
そこで日本コーヒー協会は考えました。
「コーヒーメーカーを買った人は、当然自宅でコーヒーを淹れている。だから、コーヒーメーカーを買った人は日本コーヒー協会と契約する義務がある。」
なるほどその通りですね。
コーヒーメーカーを買った人は、当然自宅でコーヒーを淹れている。私もそう思います。
それなら、契約義務が生じて当然です。みんな納得。そうでしょう。

ここから現実の話をしましょう。
現実には「日本放送協会」があって、『自宅でNHKを見る人は日本放送協会と契約して”受信料”を払わないといけない』と決まっています。
まあ、そうでしょう。NHKを見てるなら受信料は払わないといけません。

さて、「自宅でNHKを見る人」をどうやって特定しましょう。
ここで放送法があります。
「テレビを買った人は、当然自宅でNHKを見ている。だから、テレビを買った人はNHKと契約する義務がある。」

……果たしてそうでしょうか?

先程の、コーヒーメーカーとコーヒーの関係と、テレビとNHKの関係は、同じぐらい自明なものでしょうか
もしも、テレビにNHKを見る機能しか付いていないなら、つまり、『テレビのチャンネルがNHKしかなくて、テレビにはテレビ放送を見る機能しかない』なら、この論理は成り立つと思います。

しかし2020年の現代のテレビはそうではありません。
テレビ放送で言ってもたくさんの民法があります。
それにテレビには放送を見る以外にも、ゲームのモニターとして使ったり、NETFLIXやAmazonプライムを見たりできる機能もあります。
テレビという機械の使われ方はとても多様化していますよね。
そんな中で、「テレビを買った人は、当然自宅でNHKを見ている」という論理は成り立つものでしょうか。
私は成り立たないと思いますし、実際に私はテレビを買ってもNHKを見ていません。

皆さんどう思いますかね。
「テレビを買ったのにNHKを見ないなんて少数派だ、そんな意見は無視して構わない」と思うでしょうか。
どうでしょう。私はおかしい、時代錯誤だと思います。

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